「イヌもちゃんと恋するんだなぁ・・・。」


リューマがその様子を微笑ましく見ながら呟いた。



「リューマは好きな子いないの?」


「・・・急に学習院時代の修学旅のノリだなマコト。」


「あの時、結局リューマだけ言わなかったよね。」


「言わなかったんじゃなくて、
“そんな女はいない”
ってちゃんと答えただろ。」



僕達ぐらいの年齢になってくると早い人はもう結婚もしてしまう。


だけど・・・・

「僕達は一生結婚できなさそうだよね。」


「・・俺はそうかもしれないけどマコトはちゃんとできるよ。」


「いやぁ・・だって僕はなんの取り柄も無いし・・。」


「“優しさ”っていうのも立派な取り柄だと思うけど?」


「・・・!?
・・ありがとう・・。」