ラバル様が少し上を向く。

想像していらっしゃるのだろうか。


「・・いや無理むりムリ!!

顔を見てまともに喋れる自信が無い!!」


歴代の中でも一際逞しく、
精悍な国王の口からは、

歴代の中でも一際弱腰の発言が飛び出す。


「ではラバル様。

お手紙をしたためるというのはいかがですか?」


「手紙・・・。」


「古来より、“文通”という男女の仲を育む手法がございます。

手紙であれば顔を見る必要がありませんし、言葉を一つ一つ選ぶ猶予もございます。」


「妙案だカズマ!
そうしよう!」


ラバル様が机に座り、
紙と筆を準備される。