――――――
和国の様式で作られた部屋・・
確か・・“フスマ”だったか・・。
横にスライドする扉を開け、“タタミ”が敷き詰められた部屋の中に入る。
「・・・・・・・。」
「・・・・。」
布団で眠る1人の女の子。
その顔を優しい眼差しで見つめていたキッカワの隣で胡座をかく。
「様子はどうだ?」
<少しずつだけど、
笑ってくれるようになった。>
「飯は・・?」
<食欲はあるみたいだから大丈夫だよ。>
「訳も分からずいきなり襲われて、
暗く深い場所にずっと閉じ込められていたんだから・・心の傷は深いだろうな・・。」



