「ラバル様。それだけでは分かりません。
もっと具体的な症状をお教え下さい。」


「・・・政務をしていても、
武術の鍛錬をしていても・・

ふと・・思い浮かんで胸が高鳴って集中できない事があるのだ・・。」


「思い浮かぶとは・・ソプラノの長をですか?」


「違う!その一人娘、イズミ姫の事が思い浮かぶのだ。」



!?

・・・・・・・・・・・

・・・・・

「・・・フフフッ・・。」


「何が可笑しいカズマ!
笑い事では無いぞ!!」


「失礼しました。

・・なるほど。
そう言われてみればソプラノの長には、

それは美しい娘子がいると聞いたことがあります。」


「小さい頃、
父上に連れられてソプラノに行った時、

まだ赤子だったイズミ姫を抱っこしてあげた記憶はあったが・・

まさかあんなに麗しく成長しているとは・・・。」