第26章 Izumi         リューマ



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負傷した傷を癒やす間、
あっという間に戦局は動いた。


大男の懐に入っていた1本の鍵。


それはキッカワの友、そしてカリマルの娘リリカが閉じ込められていた牢の鍵だった。




“娘が人質に取られている。だからお前達に武具を渡すわけにはいかない。”


“リリカはどこにいる!?”


“牢に幽閉されていて・・鍵は、
キラという名の国王の配下が持っている。

だから頼む・・・奴を・・奴を・・!!”




ソプラノが襲撃されたのは、

そんな会話がエイダ達とカリマルの間で交わされていた頃だったらしい。


王は俺達の息の根を止める為に大男を送り込んだのかもしれないが、

結果的にそれは俺達が息を吹き返す絶好機となった。