「コロ。喉渇くからあんまり走り回るなよ。」


そう言って優しく愛犬を抱き上げた彼の名前はリューマ。


幼馴染みで物心ついたときからリューマと僕は一緒だった。

幼等園、中等学習院、高等学習院。


共に学び、共に今日まで歩んできた。


そんな親友の顔を嬉しそうにペロペロと舐めるコロの頭を撫でながら、

僕も夕陽を眺める。