・・・待てよ・・・。


「キッカワ、物資を買いに街へ降りるって・・どこの街?」


<アルト。僕が生まれ育った街。>


「・・・・・頼みがある。

さっきも言ったけど俺達はアルトに向かっていたところで遭難した。

正直ここが今どこら辺かも分かってない。

申し訳ないが街まで連れてってくれないか?」


「・・・・・・・・・。」


「・・・・。」


「・・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・・。」


<途中まで案内する。
でも街には行かない。>


「ありがとう。それで十分助かるよ。」



山道はガイドがいる、ってつくづく思い知らされたところでベッドから出た。


どうやらキッカワが造った2階建ての雪小屋の2階にいたらしい。


キッカワの後ろについて階段を降りるとエイダが眠る部屋へと入っていく。