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足音が遠ざかっていく音を聞くと、いつでも抜けるよう添えていた刀から右手を離す。


荷台の蓋をゆっくり開けて先に降りると、

家へと入っていく商人の後ろ姿をこの目でも捉えた。


「大丈夫だ。すぐに移動しよう。」


まだ寝ぼけた顔をしていたイズミの手を取りながらエイダも降りる。


「まずは現在地がどこか把握しよう。」


ウィグ曹長から託された地図を片手に、

何か目印になりそうな物や建屋を探して、
水の都テナーに足を踏み入れた。





第14章 完