第11章 復讐鬼       リューマ



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「・・・・・・・・・・・。」



祭壇に手を合わせると、
写真立てを先に取ってから、

両手に力を入れてそれを横にずらす。


以前に国が【廃武具令】を発令した時、
俺の刀は奪われた。


俺のだけで無く、
この街の・・この国の武器は全て奪われた。


だけど、祭壇の奥で隠し通した・・・

親父の形見だけは絶対に奪わせなかった。


「親父・・・・。
使わせてもらうよ・・。」



それを腰に差し、
鞄を背負って門を出る。


「・・・・・・・・・・・。」


最後に、生まれ育ったこの家に深々と一礼した。