守りたい ただあなただけを



『ワン!ワン!』


その時、カリマル師団長が宴会場に戻ってきた。


その足下にはハチが・・その他にも王家が飼っているイヌとネコを抱えている。



「カリマル師団長・・・
ご家族の引率は・・?」


「・・・・・・・・・。」



「カリマル、
それをこっちに持って来い。」


「・・・ハイ・・・。」




・・・何を・・・なさるつもりだ・・?


「リバル様!
何をなされるおつもりですか!?」


全員が棒立ちで見守る中、
声を上げて近づく。



「動くな。」

!?

と同時に、背後から聞き覚えの無い声が聞こえてきた。


更に振り返ろうとしたところで、

後ろから私の首元に刃が突き立てられている事に気付く。


「・・・・キラ・・・。」


動かせるだけ首を動かして見えた視界には・・先程から姿を見せていなかったキラがいた。