リバル様が“おかわり”と言わんばかりに、飲んでいたグラスを無言で差し出してくる。

氷をその中に補充してから酒をついだ。


「そうだ・・リバル様。

話変わって恐縮ですが、
お願いしたき義がございます。」


「なに?」


「ソプラノの長のお嬢様、
イズミ姫をご存知ですか?」


「・・知らない。明日も来るの?」


「はい。そのイズミ姫からお手紙を頂戴しております。

宴の前に王家の墓を・・ラバル様の墓参りをしたいとのことです。

どうかお許し頂けないでしょうか?」


「いいよ。別に。」