―――――― 先代ラバル様を失った悲しみに包まれるハグワール王国も、私自身も、 少しずつだがまた歩き出した。 その一方、 酒に呑んだくれ、 目に余る生活をしていたリバル様は、 お心改めて王室に籠もっては、日がな窓際で本を読まれる生活を続けていた。 それは幼い頃に戻ったように、 部屋に籠もってほとんどをお独りで過ごす。 そんなリバル様が円卓会議場にフラリと現れたのは、 雨続きのハグワールに久々の日射しが照らした日だった。