「どうしたの?」


そう問いかけたのにリンはこっちを向いてくれない。


じっとドアの方を見ている。


「?」


不思議に思っていると


がちゃ


ドアノブが回る音がした。


とっさに流星と顔を見合わせる。


ふたりともここに友達なんていない。


だから誰も来ないはず。


なのに、どうして?


だれ?


息を潜めてじっと待つ。


そして姿を現したのは……。



「だれ、ですか?」


見たことも無い男の人だった。