私は屋上に居た。
学校はもう飽きたから。
いじめられるのも嫌だし他人に殺られる前に私が私を殺ろう。
後悔は、無い、はずだ。1つあるとすれば唯一の友人を助けられなかった事だけ…友人は今 心に傷を負ってベッドの上で点滴の管に繋がれている。



私の心が玩具のように壊れるのも近いだろう。ていうかもう壊れているのかも知れない。こんな時だと言うのに怖いとか死にたくないとか全くない。あっつい長々としてしまったなぁそれじゃあ逝くか…
じゃあなバイバイ!この世





「なに、してるの?落ちたら、死んじゃうよ?」

まさかこんな夜に人がいるとは思わなかった…見た事はないから多分違うクラスか学年が違うのだろう。

「君は誰?何してるの?後 私は死を望んでるから別に良い。後味が悪いんならここからいなくなってくれたら良いよ。最後の反抗なだけだから」


本当に最後の反抗だ。別に幼い頃からいじめられやすかったしそこまで辛くはない。ただ唯一の友人を追い詰めて心を踏みにじっていったアイツらは許せない。自殺すれば調査が入り真実が明らかになるだろう。下手に金持ちの勘違いお嬢様だから厄介だけどこれで多分真実が明らかになるなら私の最大の復讐になる。それにこの世にいるのも飽きたし丁度良かったのだ。そんな事を思っていると彼は口を開いた。


「ボク?ボクは…雨風 雪 目的は君と一緒、もう、こんな世界にいなくても良いかな〜って思ったの。」


なんでだろうと思った。


「へぇ?なんで雨風くんは死のうと思ったの?」




ただただ疑問で聞いた




「この世に飽きたから。いない者扱いにも」


それから彼はいろいろ話した。
いじめられることにも存在する事にも飽きたらしい。だから私と一緒なのだと知った。彼も私に聴いてきた。なので正直に答えたら無邪気に笑った。




「ボク達は、似たもの同士だね。ねぇ提案があるんだけど…聴いてくれる?」


多分私と考えている事は一緒だろう


「うん多分私も同じ考えだと思う。いっせーのーでで言おうか?」

私も久しぶりに笑った。




「そうじゃあ行くよ?いっせーのーで」



「「一緒に飛ぼうよ。この世界から!」ね」



「やったぁ本当に一緒だったねなんだか奇跡と言うものを信じたくなっちゃったよ」

彼は嬉しそうにのほほんと言った



「うん私も柄にもなく信じたくなっちゃった♪」

私も嬉しかった。本当に柄にもなく嬉しくて彼と一緒に笑った。
それからいろいろ話して面白おかしく笑い転げて時間は過ぎていき彼は言った。




「それじゃぁ一緒に手を繋いで笑って逝こうか」


私は答えた。


「そうだね。久しぶりに笑えた。ありがとう。一緒に逝こう!」


彼と手を繋いで笑いあって落下防止のフェンスを跨いで私たちは飛んだ。


宙に浮く感覚と彼の手の温かさが嬉しくて、一瞬の出来事の筈なのに永遠の事のようにも思えて。




――続いてのニュースです。〇〇学園で男女2名の遺体が発見されました。死因は屋上から落ちた事による衝撃とされており警察は自殺と見て調査を進めています。





2人は固く手を繋いで亡くなってるとは思えないほど綺麗な笑みを浮かべていたと言う。体を強く打ち付けたにも関わらず外傷は殆どなく、まるで眠ってるようだった。2人はこの世から解放されどこにいったのだろう?それは誰もわからない。