翌日、俺たち3人は陽菜の墓の前にいた。

「陽菜、来たよ」

「お前、手紙残すとか卑怯だろ」

「俺たち3人めちゃくちゃ泣いたよ」

「それと陽菜、私ね湊と付き合うことになったから!ちゃんと見ててね!」

「え!?」

「悠真、そういうことだからよろしくな!
あ、それと陽菜。 頼まれたことしっかりやるから任せろよ!」

付き合うとか俺聞いてないし……。
横で2人はいつも通り口喧嘩をしている。
付き合い出してもこれは多分変わらないだろう。

「陽菜、DVDと日記ちゃんと見た。
お礼を言うのは俺の方だよありがとう。
そして……俺も好きだよ。
本当に本当にありがとう。
陽菜の分も幸せになるから見ててくれ」

2人は俺を見ながら微笑んでいた。
さくらが行こっかと言い、俺たちは陽菜の墓から離れていく。
後ろから優しく風が吹く。
俺は静かに笑い、陽菜が好きだった空を見上げた。