俺がもらった手帳は陽菜の日記だった。
最後のページをめくり終わり、それで終わりかと思ったら一番下に最後のページを見てと書かれてあった。
書かれているとおり、俺は最後のページを見る。


悠真くん

私の日記なんか貰って、戸惑ったよね、きっと。
ごめんね?
悠真くんには手紙だけじゃたりないって思ったの。
この日記を読んで、悠真くんがどう思ったのかは分からないけれど、私は知ってほしかったの。
私が病気のあいだ、何を思いどう過ごしていたのか。
この日記、どうするかは悠真くんの自由です。
あ、それと、ちゃんとDVDも観てね?

陽菜





読み終わった時、俺たちは3人とも泣いていた。

「さすが陽菜っ……バレてたかっ……私の方こそありがとうっ…」

「俺に任せろっ…その役っ…ちゃんとやってやるよっ……」

「俺……帰ってこのDVD観るな……明日、3人で墓参り行こう。最近行ったばっかだけど、いいよな?」

そう言うと2人は泣きながら頷いた。
俺は2人が頷いたの確認し、先に帰ることにした。
帰り道、少しづつ俺は足を早める。
そしていつの間にか走っていた。
家に着いたら慌てて靴を脱ぎただいまと言い残して、自室に向かった。
自分のパソコンを立ち上げ、ログインしついたのを確認してからDVDを入れた。
はやく、はやくうつれ。
俺は静かに心の中でそう念じた。