今日は12月25日。
クリスマスである。だからといって特別なことをするつもりはサラサラないけれど。
今日は珍しいお客さんが来た。

「久しぶりだね」

「僕らのこと覚えてる?」

「もちろん!委員長の青木くんに副委員長の坂本さんでしょ?久しぶりだね」

私がそう言うと微笑んでくれた。
今日は残念なことにいつもの3人は用事があって来れないらしいので、2人が来てくれて嬉しい。
青木くんと坂本さんは、私がいない間のクラスの様子を事細かに教えてくれた。
そこまで仲が良かったわけではないのに、一生懸命話してくれてとても嬉しい。
面会終了時間間近になり、青木くんは病室に入ってきた時から持っていた袋を渡してくれた。

「これは…?」

「出して開けてみて」

「私たちクラスメイトからの贈り物だよ」

言われたとおり袋から出す。
中には大きめの2つ折りの色紙が入っていた。
中を開けて見ると、丁寧に付箋が貼っており、そこにはクラスメイトひとりひとりからメッセージが書かれていた。

「え、わざわざ用意して……? 嬉しい、ありがとう!」

2人は声を揃えてどういたしましてと私に告げた。
そして面会終了時間となった。
2人は病室から出る時、早く良くなってねと私に告げた。
それに私は笑顔で頷いた。





今日は青木くんと坂本さんが来た。
クラスのことをたくさん話してくれた。
今日は3人が来ない日だからちょうど良かった。
クラスのみんなからのメッセージが書かれている2つ折りの色紙を貰った。
これからゆっくり読もうと思う。
2人は去り際に早く良くなってねと私に告げた。
申し訳ないけど良くはならない……。
けど、2人の気持ちはしっかりと受け取っておいた。
貰った色紙は読んだら大切に保管しておこう。


今度は涙の落ちる音がした。