玄関のチャイムが突然鳴った。


 え、ちょ、誰!?


少し立ちすくんで躊躇していると…



―――――ドンドンッ!!

 相手はドアを叩き始めた。


は!?えええ!?


「ちょっと!隼の起きて!!」

あたしは慌てて隼を起こそうとする。



……が。


「……」


起きそうにない。


もー!こんな時によって!!

どうでもいい時は起きてるくせに!



 どうする…?行く…?

相手は叩くのを止めない。



ええいっ!こうなったら意地で行ってみせる!


 変な人だったらすぐにドア閉めればいいし!


あたしは変な覚悟を決めて、



 ドアへと向かった。


ちょーっと覗き窓を見るが、


相手はそこにはいなくて、


 どうやら覗き窓の視界に入らないところに


いるらしい…。


畜生!!


―――バンッ!!


「さっきから誰!?!?」


そう言った瞬間。


 あたしの背筋にはゾクッと鳥肌が立った。


な、何で…?