「ただいまー」
扉を開ければ、
気持ち良さそうに寝てる
少年が一人。
「…こんなことで寝るなよ」
思わずそう呟いてしまう。
そっと、隼の部屋に入って
毛布を取ってそっとかけた。
ふと、目に入った顔。
何度見ても染み一つない肌。
キリッとしてる二重の瞳。
サラサラの髪。
スッとした脚。
誰がどう見たってモデルにしか思えない。
そんな奴と同棲してるあたしって…
第一、何であたしの家に来たんだろ…
そんなにお金持ちじゃないし、
ってか、ごく普通の家庭。
お父さんは普通に教師で
お母さんはパート。
そんなイケメン金持ちと全く縁がないってのに…
未だに意味が分からない。
別に…生活に困ってるわけじゃないけど、
むしろ、ちょっとは有難いし?
そんな事を思っていたら…
―――――ピンポーン。
……えっ!?

