「ま、俺はあったことないけど」


「…」


「そんな事より。
 遅刻しても知んないぞ?」


「…は?」


「結局お前は料理作んねえじゃん」


呆れたような顔を見せると隼は


 早々と家を出て行った。


「は!?ちょ…」

その時はもう遅かった。


 仕方なくあたしは、

キッチンへと向かった。


ふと、テーブルに目を向けると。


 きれいにラップされた料理があった。



その近くにはメモ。


[腹減ってんだろ。ボケ。]


ぼ…ボケ!?


 いくらなんでもひどくない!?


何この超短い置き手紙は…



何て思いながらも嬉しかったり…



 ちょっと気分がいいあたしは、


温めるために電子レンジへと向かった。


すると…

[眸のも作ってやったんだから感謝しろよ?]



 ……何こいつ。


どこまで俺様なんだよー!!!


感謝はしますよ?それは当り前。


 でも、でもだよ?


作ってやったって…



酷すぎるにも程があるよ…