「おい、遅刻しても知らねえよ?」


「…ふぇ?」


「ったく…何でこんなとこで
 寝てんだよ。風邪引くだろ」


こんな…とこ?


「あ、あたし部屋で…」


「ここは、リビングですけど?」


「…へ?」


あたしはそう言われると、

 ふと周りを見回した。


キッチン。テレビ。ダイニングテーブル…



あれれ…?あたしは一体…


「一回部屋戻ったから、
 寝たと思って俺も寝たのに。
 どんだけ寝相悪ぃんだよ」


「…は?」


「何、変な夢でも見た?」


変な…夢。


 変と言えば変だ。


あの、真咲があんな性格だったなんて…


正夢…じゃないよね?


「ね、ねぇっ…」

「何」

「正夢って本当にあるの?」

「…何急に」

「べ、別に…っ」

「あるん、じゃねぇの?」


……え?