あいつが見ていたとは知らずに…


 あたしは大胆に何回も…(え


どうかしてたあたしはフッと我に返って。



顔を思いっきり真っ赤にしたのを覚えている。



  その男の子は真っ赤にするどころか。


顔を真っ青にして…


『気色悪ぃんだよ!近寄んなブス!』


と、言い残して、ズカズカ帰って行った。




 それ以来。あの男の子とは会話もせず。

ぎこちない関係で終わった。



もちろん、あの日家に帰ったら…


  あいつがいて。


『随分と、目立つところで
 濃厚な口付けしてましたねえー。』


『…えっ!?!?』


『おかげに、嫌われちゃったし。
 …ショック?』


『ななな、何で!?』


『そりゃあ。目立つとこでやられれば。
 目に入っちゃうでしょー』


『う、嘘…』


『ばらされたくない…?』


『もも、もちろん!
 何でもします!』


『…本当に?』


『…う、うんっ!』


『じゃ、言わないであげるから、
 俺の言うこと聞いてね?』


『つまり…パシリ?』


『まあ、そう言うことだな』