「成田。後で寮の路地裏に来い」
「あー、うん。分かった」
放課後。俺は隼に呼び出された。
多分…気づいたな。
ってかさ…気付かないとか、
どんだけ鈍感なんだよ。
少しだけ口元が緩んだ俺は
ちょっと笑いながら帰りの支度を始めた。
…もう、いいや。
眸…ごめん。
今更さ?言うのもなんだし、
おかげに謝って許されることでもないよな。
でも、さ?
俺…変われる気がすんだよ。
眸を見て、隼を見て。
あんなにも真っ直ぐな奴ら見ればさ、
いくら俺だって、心は動くわけよ。
今日。
隼にすべて話して
眸に…伝えるか。
好きなのは本当だってこと、
今まで…束縛みたいな真似しててごめんってこと、
隼と…幸せになれよってこと。
すべて…終わらせてやる。
てかさ、俺ってこんなにも早く
気持ちが変わる奴だったっけ?
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