「…本当に?」
はぁ…告るどころか
何か違う方向のような…、
「…う、うんっ!」
ば、バカっ!!
上目遣いで見てんじゃねーよ!!
そんな目で見られたら…
バラせないに決まってるじゃんか。
「じゃ、言わないであげるから、
俺の言うこと聞いてね?」
「つまり…パシリ?」
「まあ、そう言うことだな」
…で。
俺は何を言ってるんだ。
好きな奴をパシリって…
しかも理由がキスの件をバラさないって…
あー。くだらねぇっ!!
結局、眸は渋々OKした訳で。
俺は…ちょっとだけ
眸を束縛した気分で
嬉しかった。
このときは…
これが悲劇の始まりなんて
思いもしなかった―――。

