そして、軽くビンタを食らったのは
言うまでもない。
保育園から大人に近づいた俺は…
性格は悪い方向に進んでいった。
荒れてると言ってもおかしくないかもしれない。
だから親にこんな態度を取るのも
当たり前になっていた。
親はそれを嫌いわけではない。
ってか、前より親しみやすくなった気がする。
だから、別に苦な生活ではなかった。
「あ、後ね…」
「なんだよ」
「藤沢眸…とは関わってないわよね?」
「…ねぇけど?」
「ふーん。ならいいけど」
実は…嘘だ。
小学校に上がった俺は
未だに眸が好きだった。
恋愛対象…として。

