「5x=3 … はい次分かる人。」
ただ今数学の時間です。
…と言っても、ほとんどの人が寝てる。
あたしのその一人…に入るのかな?
「いないのかー?
じゃあ、藤沢。やってみろ」
っは!?!?
何であたし?
「頑張って。」
と、小声で來名が言ってきた。
うわ、最悪…数学苦手なんだよな…
そんな事を思いながら
渋々と黒板へと向かった。
…
「…のわっ!?」
その瞬間、何かに躓いた。
クスクス…と笑い声が増えてくる。
その元は…真咲。
真咲が足を引っ掛けてきたのだ。
「藤沢ー?早くやれー」
…うっざ。
「今日、また行くからね」
その声は…どこか
悪魔のような…呟きだった。

