【萌乃】
私は、莉乃のお見舞いに行く度にアオくんのお話を聞きに行くようになった。
友達には、最近付き合い悪くねー?とか言われてるけど、お見舞いと言って誤魔化している。
「萌乃!今日莉乃ちゃんに会いに行ってもいい?」
と、声を掛けてくるのは、私の親友『飯野 向日葵』(いいの ひなた)
「うん!もちろんだよ〜。ひなには小さい頃からお世話になってるからね!」
ひなは、私にとってのなんでも話せる親友ちゃん。ひなは、どう思っているか分からないけど、同じことを思ってくれればいいな…。
「莉乃ちゃんに最後に会ったのいつだったけ?」
「半年前くらい?前に行くって言った時、莉乃の体調悪くてダメって言われちゃったからね、」
「今は大丈夫なの?」
「最近は、読み聞かせのやつ聞きに行ってるよ。」
...私も行ってるんだけどね...。
なんだか、アオくんに会う度、1時間くらい色んなことを語ってる。
もう、初めて会ってから5回くらいあってるから、友達...なのかな?
「そうなんだ〜!莉乃ちゃんと、萌乃、結構歳離れてるよね」
私が高一で、莉乃が7歳だから、10歳くらい離れてるのかな
「10歳くらいかな?それに1個上の兄もいるから、お母さん大変だっただろうなー…。」
「十歳って結構離れてるんだね!確かにそりゃ大変だわ〜。ていうかさ、最近萌乃可愛くなったよね〜!」
...かわいくなった?
「いつ頃から...?」
「最近じゃん、1ヶ月ぐらい前から。なぁに?好きな人でも出来たの?」
...好きな人?好きな人なんて、出来てない...。アオくんと、会ってから、少し、可愛くなりたいって思うようになったかもしれない。
それって好き...だからなのかな?
私が何もこたえられずに居ると...ひなは、私の肩をポンと叩いて、
「まぁ、言いたくなったら言いなよ?私はいつでも萌乃の見方だからね!」
「ひな、ありがとう」

放課後、私と、ひなは莉乃が入院している病院へ行った。
「莉乃〜?元気〜?」
と、莉乃の居る病室の中に入った。
「あっ!お姉ちゃん!来てくれ...あ!ひなちゃんだぁ」
と、莉乃はひなに駆け寄った。
「久しぶり〜!ねね、萌乃。」
「ん?」
「莉乃ちゃんと、遊んでるから、飲み物買ってきて?」
...遊ぶとか、小学生かよ笑
「莉乃も、ひなちゃんと、遊びたいぃー!」
そりゃそうだよな、まだ、小二だもんね。
「いいよ、じゃあ莉乃をよろしくね」
私は病室を出た。