【葵威】
俺は、恵まれない子供だ。
笑顔が嫌い。夢が嫌い。生きていることが嫌だ。
だったらもういっそ死んでもいい。
俺は、幼い時に病気になった。いわゆる心臓病と言うやつで、たまに、息をしていることすらも辛い時はある。
でも、俺は、その時が一番好きだった。
こんなに汚い命が終わるのだから。
こんなことをつい最近まで思っていた。
そんなある日。
俺は、飲み物を買いに行くために、病室からでた。
その時、小さな女の子とぶつかってしまった。
「おとーさん、おかーさん、どこ...?」
と、ふらついた足取りで泣きながら呟いている女の子だった。
「どうしたの?」
「おとーさんと、おかーさん、いなくなっちゃった、莉乃のこと捨てた...?」
女の子は、大切そうに本を抱えている。
「その本は、どうしたの?」
本のことを聞くと泣いてた顔がぱぁっと明るくなった。
「この本はね、莉乃の夢なんだよ!お兄さん、読んでくれる?」
と、差し出された『シンデレラ』の絵本。
「ここだと邪魔になっちゃうから、キッズルームに移動しようか。」
と言って、キッズルームに行った。
本を読み始めて、5分くらいで読み終わった。読み終わる頃には、たくさんの子供たちが拍手をしている。
「お兄さん、読むの上手!これからも、莉乃達のとこ来てよ!みんな待ってるから」
と、手を振られた。
それから2日後、4日後と、ひまになる度行ってた。
そうして、俺の絵本を読む会が始まった。
こんな俺で、笑顔に出来るなら、
ひとつでも笑顔が増えるなら、
なんだってする。
そう、心に決めた。
俺は、恵まれない子供だ。
笑顔が嫌い。夢が嫌い。生きていることが嫌だ。
だったらもういっそ死んでもいい。
俺は、幼い時に病気になった。いわゆる心臓病と言うやつで、たまに、息をしていることすらも辛い時はある。
でも、俺は、その時が一番好きだった。
こんなに汚い命が終わるのだから。
こんなことをつい最近まで思っていた。
そんなある日。
俺は、飲み物を買いに行くために、病室からでた。
その時、小さな女の子とぶつかってしまった。
「おとーさん、おかーさん、どこ...?」
と、ふらついた足取りで泣きながら呟いている女の子だった。
「どうしたの?」
「おとーさんと、おかーさん、いなくなっちゃった、莉乃のこと捨てた...?」
女の子は、大切そうに本を抱えている。
「その本は、どうしたの?」
本のことを聞くと泣いてた顔がぱぁっと明るくなった。
「この本はね、莉乃の夢なんだよ!お兄さん、読んでくれる?」
と、差し出された『シンデレラ』の絵本。
「ここだと邪魔になっちゃうから、キッズルームに移動しようか。」
と言って、キッズルームに行った。
本を読み始めて、5分くらいで読み終わった。読み終わる頃には、たくさんの子供たちが拍手をしている。
「お兄さん、読むの上手!これからも、莉乃達のとこ来てよ!みんな待ってるから」
と、手を振られた。
それから2日後、4日後と、ひまになる度行ってた。
そうして、俺の絵本を読む会が始まった。
こんな俺で、笑顔に出来るなら、
ひとつでも笑顔が増えるなら、
なんだってする。
そう、心に決めた。

