もしも明日という未来があるのなら


起床時間の前に起きて日が昇るのを眺めるのが最近の日課だ。

ガラガラガラ

「おはよう、柚月ちゃん、莉帆ちゃん。」

『おはようございまーす』

「あ、ハモったね!」

りっちゃんと私は顔を見合わせて笑う。

「今日も太陽がきれいだったんだよ!ねー。」

りっちゃんが笑顔で看護師さんに話しかける。

「ほんと、毎日感動だよ!」

「楽しそうで何よりねぇ。はい、検温してね。柚月ちゃんは今日は検査ね。」

どっはぁぁぁ、とため息が漏れる。

心電図検査、血液検査、心臓CT検査、心臓超音波検査、頸動脈超音波検査・・・

山ほどある検査の数々。

「二人とも調子はどう?」

「とくに変わりないかなー。」

「私もー。」

自分が病気なのかを疑うぐらい今は元気だよ。

しんどくないから逆に入院はつらい。

みんなは今頃学校かー、いいなぁ。

りっちゃんがいるおかげでそんなに退屈はしないが、りっちゃんと違って私は検査入院のため診察の回数も検査の回数も多い。

「柚月ちゃんは一時間後に先生のとこ行ってね。」

「はーい。」

「えー、ゆず、朝から検査なのー?」

ぶーと唇を尖らせるりっちゃん。

「うん、ごめんねー。帰ってきたらUNOしよっ。」

りっちゃんを安心させるようににこっと笑う。

「ほんと?!する!いってらっしゃーい。」

普段は大人っぽいりっちゃんだけど、

こういう姿を見るとまだ中2なんだよねって心が痛くなる。

神様、これは何の試練ですか。

『普通』がこんなにもうらやましいよ。