「おまたせ!」

「あ、」

野村に手を引っ張られて行ったところには松本と蒼木がいた。

松本はジーンズ系の半パンに英語が書かれた白いTシャツを着ていた。

Tシャツの真ん中にサングラスをかけているのがセンスを感じさせる。

「水村来ると思ってなかった。」

松本はちょっと驚いたように目をぱちくりさせた。

「ね?来るって言ったでしょ?」

と嬉しそうに野村が言う。

蒼木は...なんか、かわいい。

にこちゃんマークのTシャツに深いグリーンのズボン。

おもわずにこっと笑ってしまう。

「水村って意外と律儀だし、優しいよなー。」

なんて本人はそんな俺に気づいてないけど。

ちなみに俺は黒のTシャツにジーンズのスキニー。

「じゃ、みんな揃ったし行こっか。」

「海にレッツゴー!!!」

オー、と野村がこぶしを突き上げて歩き出す。

「オー!!」

蒼木が続いてこぶしを上げ小走りで野村に追いつく。

「オ、オー・・・?」

松本と少しだけこぶしをあげる。

なんだかおもしろくて俺たちは顔を見合わせて笑う。

俺たちも海をめがけて走り出した。