そんなことを考えていたらあっという間に昼休みになっていた。

サッカー部のメンバーでお昼を食べてたら松本がつかつかとこっちに来た。

な、なんだ?

「水村、柚月になんかしたでしょ?」

サッカー部のみんなが俺を興味津々の目で見る。

「はっ?」

「だって土曜日あんなに元気だったのに今日も学校休んでるじゃない。」

たしかに、そうだけど。

「理由はあのあと柚月の家に行ったあんたが何かしたとしか考えられない!」

どよっとみんながざわめく。

「何お前野村んち行ったの?」

「倉橋、だまれ。」

「ふーん、そういうことかぁ。」

にっひっひと倉橋が謎の笑いをあげる。

「どういうことだよっ。一人で勝手に妄想してニヤつくなよ。」

はたから見ればきもちわるい限りだ。

「つーか、お前こそどーなんだよ。」

「ど、どうって・・・」

倉橋が頬を赤らめて動揺する。

おおっとみんなの注目が倉橋を向いたとこで俺は松本の方を見る。

「俺こそ知りたい、なぜ野村が学校に来ないのか。」

「・・・」

「俺、何かしたおぼえ、ねーし。」

「そっか・・・」

さっきまでの勢いはどこへやら。

松本はしゅんと肩を落としてとぼとぼと帰ってゆく。

そりゃ、親友が原因も分からず学校に来なくなったら不安だよな・・・

小さな不安が心をよぎった。