もしも明日という未来があるのなら

そのまま帰ろうと思ったとき病室近くのソファで泣いている男の子が目に入った。

膝を抱えて、泣いているみたい。

来ている服から患者なのだと分かる。

まだ、5、6歳くらいなのにな・・・

心が痛くなる。

医者は病気を治すけれども、それ以上につらいことがたくさんある仕事だ。

世の中が甘くないってことを教えてくれる。

兄ちゃん、なんで医者になりたいんだろう。

やっぱ俺は病院って嫌いだ・・・

冷えたお茶でのどを潤わせてから外に出た。


野村を見かけたことなんてすっかり忘れていた。