もしも明日という未来があるのなら


火曜日。

「海月、今日の放課後暇?」

「バレー部はオフだから、空いてるけど。」

「じゃあさ、久しぶりに遊びに行こーよ。」

「え、なにそれ、いいに決まってんじゃん!」

というわけで街中のショッピングモールに来た。

最新のプリ機で全力変顔のプリクラを撮ったり、

サングラスをかけてドヤ顔してみたり。

本屋でおすすめの漫画を語ったり。

ひとしきり楽しんだ後、スターラックスに入って

私は抹茶ラテ、海月はキャラメルフラペチーノで

心も体もあっためてからおしゃべり。

「そーいえばね、冬休みイルミ行こうって蒼木に誘われてさ、」

「え、蒼木やるじゃん!え~いい感じじゃん!」

「あぁ緊張する、どうしよう。」

ちょっぴり赤くなった海月の表情はまさに恋する女の子。

「柚月は水村と遊びに行かないの?」

ふいに出た水村の名前に動揺しそうになりながらも

冷静を保って返事する。

「うーん、分かんない。てかさー、」

小1で同じクラスになって初めて話した時から

もう何度も何度も遊んでるし、

数えきれない回数、海月と話してるのに

どれだけ話しても海月とは話したりない。

笑のツボが似てて、ふざけた話も、真面目な話も出来て。

嬉しい時も悲しい時もいつも海月がいた。

だから水村に別れを告げたことや病気のことを

話せていないのが心苦しい。

ごめんね。

「ねぇ海月、真剣にさ!」

「え、な、何?」

「もし生まれ変わったら私、海月と結婚するから!」

この心臓が健康になったら、

もう一度海月と仲良くなりたい。

そして来世は一から隠し事なしで付き合いたい。

「お嫁さんが柚月か、楽しそう。悪くないね。」

「ふふ、やったぁ。」

あ、もし私が先に死んじゃったら、

将来の海月の子供とかでもいいなぁ。

それからは親子としてまた思い出作っていきたいな。