もしも明日という未来があるのなら


「投げる順番はあいうえお順ねー、って一番俺じゃん。」

ひょいっと青いボールを手に取り、構えた蒼木。

「うりゃーーっ」

独特の掛け声とともに投げられたボールは綺麗にピンに向かって行き、

ガッシャーン

見事にストライクを出した。

振り返ってピースした蒼木は満面の笑み。

「どう?見た!?俺、すごくない!?」

「はいはい、すごいねー。」

「ちょっと海月ちゃーん、ひどいよー。」

うわーんと嘘泣きする蒼木を横目に私もボールを構える。

狙いを定めて、よし。

「うりゃぁぁぁぁー」

蒼木と同じ掛け声でボールを投げる。

ガッシャーン

野村柚月、見事にストライク決めました!

「まじかよ?」

びっくりする水村に私はへへーんとドヤ顔。

「私も負けないからっ。」

「頑張れ海月ぃぃぃ!」

綺麗なカーブをしながら海月のボールもストライク。

「え、俺達ってもしや天才なんじゃないの?」

「水村がド下手じゃなければね!」

にたっと笑って水村を見る。

ここでガーターでもしたら一生笑える気がする。

「くっそ、見てろよ?」

流れるようなフォームで水村が投げたボールは勢いよく転がってゆき、

ガッシャーン

これまた見事にすべてを倒した。

振り返ってふっと笑う水村。

その顔は見たか?とでも言いたげ。

「こりゃ負けてらんないね。」

海月の言葉にうんうんとうなずく。

絶対、負けないんだから!