ベンチに座り、子供たちが遊んでいる姿をぼーっと眺めていた。
よく見てみると、お母さんたちはお母さんたちで会話に夢中になっているのか、子供たちの方に見向きもしない。
危ない危ない。
こういう親だとそのうち子供が大怪我しそうだ。
ぼーっと眺めていたものが、いつのまにか細心の注意を払うようになっていた。
子供たちが使っていたボールが逸れて、私の足元にコロコロやって来た。
「おねーちゃーん!」
その内の一人の女の子が駆け寄ってくる。
その姿が、投げたボールを加えて帰ってくる犬みたいで、とても愛らしく思えた。
「気をつけて遊ぶんだよ?」
「うん!」
ボールをそっと手渡し、女の子は輪の中に戻っていった。



