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お姉ちゃんが有給を使って帰省してきて、久々に家族4人で外食に出かけた。


4つ上で結婚もしており、現在1児の母。
それでもバリバリキャリアウーマンやってるから、本当に尊敬する。


「久々に恵美の顔見れたのも嬉しいけど、ちゃんと家族みんなで出掛けてる？」


お姉ちゃんをそう心配したのはお母さん。
この人、仕事大好き人間だから普通に家にまで持ち帰ったりしてるらしい。

旦那さんはシフト制の仕事だから、家族全員休みが揃うなんてあまり無いと思う。


お母さんが心配するのも当然だ。



「大丈夫〜！明後日帰って残りの有給は旅行に行くから」


人生楽しそうだ。
私も翔太郎と幸せな家庭を築いていくはずだった。



「…ゆな、前向いて生きていきなね。こうしてる時だって寿命は刻一刻と短くなっていってんだから」


「わかってる」



最近やっと安らげる場所を見つけた。
だから、前の自分よりかは明るくなれている気がする。


そっと左手の薬指に目を落とした。


翔太郎…
私、しっかり前を向いて生きていくよ。


私の心には、ずーっと翔太郎がいる。


だから、新しい一歩、踏み出してみるよ。