「ねぇ、ノイちゃん」
「何ですか?チャラ男さん」
「ねぇ、その呼び方やめない?」
「やめません。だってあなたはチャラ男です」
「ですって。俺、別にチャラ男じゃないですよ?」
キョトンとした目で
「……え、そうなのですか?」
「そうなんです」
「でもこの前、女子の方と手を繋いで歩いているのを見ましたよ?それに、また違う女子の方とお昼ご飯を食べてました」
「ノイちゃんは俺のことよく見てくれてるんだねぇ」
「違います。よく目立つ人なので目に入るんですよ。だから、見てはいません」
「それでも俺、嬉しいよ」
「変なチャラ男さん」
「それって、気にかけてくれてるから視界に入るんだよね?」
「はぁ」
深いため息なんて俺には通用しないよ。

