「あの…」
『ん?』
怖い…けど聞かなきゃ。
「どうして死ぬなって言ったの?なんでわたしには死んで欲しくないの?」
聞いちゃった…。
『海愛が死ぬ必要なんてないからだよ。』
「え…?」
なに、それ
『だって、海愛頑張ってんじゃん。1人でもさ。負けずに学校来てんじゃん、かっこいいじゃんか。そんなかっこいいやつが死ぬ必要なんてないんだよ。』
な、んで。あなたは私の欲しい言葉を言うの?
【頑張ってんじゃん。】わたし、一言でいいから偉いね、頑張ったねって言って欲しかった。
でも誰も言ってくれなかった…。
でもキミは欲しい言葉をくれた。
「ヒックッ…」
そう思ったら、自然と涙が出ていた。
『どうした!?』
君は焦りながらもなだめてくれた。
「ヒックッ…ありがとう、隼斗くん。ありがとう」
わたしはただひたすらに隼斗くんにありがとうを伝えた。"ずっと欲しかった言葉をくれてありがとう"という意味も込めて…。
『泣きやめよー、ったく』
ヨシヨシ
君は私の頭を撫でた。
ドキッ
「っ…ごめん。ありがとう」
『なんだよ、さっきからお礼ばっかだな海愛は』
「えへへ…」
『なぁ…。』
「な、なに?」
『死ぬなよ』
「…」
『俺が、守るから。海愛のこと』
「え?」
『そばに居る。お前を一人にしないから、だからさ俺のために生きてよ』
「っ…」
『ダメか…?』
ダメじゃないよ。嬉しいよ…
「ううん、嬉しい…ありがとう。グスッ」
『ったくー、海愛はよー』
「ごめん」
『これからよろしくな!』
「うんっ」
ねぇ、君を信じてもいい…ですか?
ずっと、そばに居てくれますか?
私に、愛をくれますか?
神様、どうか私にもう一度"チャンス"をください。
彼に、近づく"勇気"を…。