次の日の朝。

目を覚ました私のとなりに、良樹の姿はなく、起き上がった私はリビングへ。

リビングには、良樹はおらず、ダイニングを見るもいない。

もしかしてと思い、キッチンに行くと、朝食を作っていた。

「…おはようございます、良樹さん」
「おはよう、よく眠れた?」

「はい、熟睡できました」

私の答えに、柔らかな笑みを浮かべた良樹は、また、朝食の準備を始める。

「手伝います」
「いや、結愛は座ってテレビでも見てて。あ、はい、これ、コーヒー」

コーヒーを手渡され、ダイニングに行くよう促される。

間もなくして出された朝食を、有りがたく頂き、流石に、皿洗いはさせてもらった。

「良樹さんは、どうしてそんなに優しいんですか?」

「ん?んー…俺は結愛が好きだから、何でも頑張ってくれる結愛をただ、大事にしたいと思えば、勝手に体が動いてるだけ。優しいかどうかなんて、考えたことないな」

私は胸がキュンとして、思わず良樹を抱き締めていた。

すると、良樹も私を抱き締め返す。

「結愛が好きだよ。これからもずっと、大事にしたいし、俺には結愛以外考えられない」

「ありがとうございます…私も、良樹さんと同じ気持ちです」

「愛してるよ、結愛」

「私も…愛してます」

恥ずかしくて頬を染めてはにかめば、良樹は愛しそうに私を見つめ、そのままキスをした。