君と永遠に続く恋をしよう

彼は若干、草臥れた様子を見せてた。
だけど、私がじっと見つめるものだから、息も吐けないという雰囲気で……。


「奈央さんはさ、俺が初日に言った言葉を忘れたのか?」


真面目な口調で訊ねてくるものだから閉口する。
あの寝言みたいな台詞を思い出して頬が熱くなり、不貞腐れるように「覚えてるけど」と言い返した。


桜庭さんの顔は、「だったら訊くな」と言いたげだ。
でも、私は明日香さんの部屋で聞いた彼の話が頭から離れていかず、やはりきちんと確かめておきたいと思った。


「あの…」
「賢也が」


声を出しかけると同時に、桜庭さんの声が被る。
彼は飲み干したカップをテーブルに置き、両手を組み合わせて前屈みな姿勢を取って続けた。


「賢也があの言葉を考えたあの夜、異動してきた明日香のことも聞かされたと言ったろ。まさか、また再会するなんて…と驚いた様子で、でも、何だか弾んだ口調で、ずっと嬉しそうに喋ってた」


そう言うと目線を上向きにして、「言っておくけど」と言葉を繋ぐ。