平野さんとのことは彼には関係ないのに頼ろうとした。
怖い思いをしたから彼に慰めて欲しい様な気がして、会えばきっとホッと出来そうだ…と考えた。
(都合良く会える相手じゃないのに、馬鹿な私…)
やっぱりバスに乗って戻らなきゃ駄目かと諦め、乗車口のステップを上がる。
行きは外も見ずに項垂れてたけど、よく見てみると、案外と自宅の近くを通るバスだというのが分かった。
(…なんだ。そうか)
安心して乗り換え、自宅へと帰る。
ドアを開けて「ただいま」と声をかけると、リビングから母が迎えにやって来た。
「おかえり。平野君は?」
一緒じゃないの?と訊かれ、ギクッとするのを笑って誤魔化した。
「うん、食事して別れたよ」
カルボナーラ食べた…と言いながら部屋に向かおうとすると、母は私に追い討ちをかけてくる。
「賢也が亡くなっても、奈央にはもう一人お兄ちゃんがいるみたいでいいわね」
そう言われると、胸の奥が痛くて唇を噛む。
そうだねと返事をするのも億劫で、聞こえないフリをして逃げようとした。
階段を上がろうと足を上げたら固定電話が鳴りだし、母は急いで受話器を掴む。
怖い思いをしたから彼に慰めて欲しい様な気がして、会えばきっとホッと出来そうだ…と考えた。
(都合良く会える相手じゃないのに、馬鹿な私…)
やっぱりバスに乗って戻らなきゃ駄目かと諦め、乗車口のステップを上がる。
行きは外も見ずに項垂れてたけど、よく見てみると、案外と自宅の近くを通るバスだというのが分かった。
(…なんだ。そうか)
安心して乗り換え、自宅へと帰る。
ドアを開けて「ただいま」と声をかけると、リビングから母が迎えにやって来た。
「おかえり。平野君は?」
一緒じゃないの?と訊かれ、ギクッとするのを笑って誤魔化した。
「うん、食事して別れたよ」
カルボナーラ食べた…と言いながら部屋に向かおうとすると、母は私に追い討ちをかけてくる。
「賢也が亡くなっても、奈央にはもう一人お兄ちゃんがいるみたいでいいわね」
そう言われると、胸の奥が痛くて唇を噛む。
そうだねと返事をするのも億劫で、聞こえないフリをして逃げようとした。
階段を上がろうと足を上げたら固定電話が鳴りだし、母は急いで受話器を掴む。

