漠然と高校生を送っていた、ある日。

担任に呼ばれ、職員室に来ていた。


「学校には慣れたか?」

「まぁ」


職員室にまで呼ばれ、何かと思えば、そんな話?

内心イラッとしながら、適当に返事をする。


「そうか。何かあったら、相談するんだぞ?1人で悩まないで」


アンタに、何が出来んのよ。

たかだか教師の分際で。

偽善者ごっこなら、他の人でやってもらいたい。


「話って、それだけですか」

「あぁ」

「なら、失礼します」


軽く頭を下げ、心の中でチッと舌打ちを零しながら、職員室を後にした。

無駄に時間を費やしてしまったことに、沸々と苛立ちが募る。

1度鞄を取りに教室へと戻り、帰るために玄関へと向かった。