「なんで……っ」
私は彼に掴みかかった。
「なんで、邪魔したのっ!なんで、どうして……」
視界がぼやけて、彼の顔もよく見えなくなった。
「……なんで、って自殺しそうにしてるんだから助けたんだ!逆に、なんで自殺なんかしようとしたんだよ!」
「……そんなの」
彼の手の中の袖をぐしゃっと握る。
「ねえ、君」
ふと低い声が聞こえて顔をあげる。
「あ……」
駅員さんだった。胸がすっと冷たくなる。
「何があったのかな?」
「や、これは、ちがうんです–––––」
「すみません。うちの妹がご迷惑をおかけしました」
「…え?」

