「妹さん、なのかな?」
「はい。こいつ、ぼーっとしてて。うっかりホームから飛び出しちゃいそうになっちゃったんです」
「さっき、自殺とか言ってなかったか?」
「俺には自殺しようとしてるように見えて、注意したんですけど、彼女はただうっかりしてたみたいで」
苦しい言い訳だった。それでも、駅員さんは真っ直ぐ私たちを見ていたが「ふうん、気をつけなよ」と言って去っていった。
「ほら、行くぞ」
彼は私の手を握って、駅の外に出て行く。初めてあった人なのに、私に尽くしてくれている。
なぜか、胸がじんわりあったかくなった。

