「で、用は何。」

あくまでも渋々という体で話を聞く。

こうやって話しかけてくれることが嬉しいというのを悟られたくないから。

「うん、あのさ、由奈のプレゼント何がいいと思う?」

顔を若干赤くしながら聞いてくる。

その顔を見た瞬間、私の高揚していた気分が一気に下降した。

「あぁ、クリスマスプレゼント…

さぁ、なんでも喜んでくれるんじゃない。」

あぁ、嫌だ。

どろどろした黒い感情が心の中で渦巻く。

さっきまでドキドキしていた顔が今は憎らしくみえてくる。

「てゆうか、私に聞かないでよ。

彼女持ちの男子と相談すれば?」

「いや、やっぱりこういうのは女子に聞くべきだろ?

桜木も一応女子だしな!」

「一応?喧嘩うってんの?」

「まさか!」

わざとおどけた顔をする須藤のことを軽く叩き、笑い合う。