へんてつもない話


「おっはよー!」

次の日、いつもと変わらず元気な須藤が私に挨拶をする。

「おはよう。」

「あれ、今日なんか元気じゃん。」

なんで分かるんだろう。

須藤の言うとおり、私はいつもよりテンションが高い。

何故なら、藤山くんが今日slowのCDを貸してくれるから。

昨日の今日で貸してくれるなんて嬉しすぎる。

それにしても、こういう些細な事に気がつくところが本当に腹立つ。

こうやって無意識に期待させるんだからたちが悪い。

「なんかあったの?」

「うん、ちょっとね。」

どうせ須藤に言ってもこの嬉しさは分からないだろう。