ガラガラガシャーッン!!!!
何かが物凄い勢いで倒れる音
複数のガラス瓶とゴミ箱のような物が辺り一面に散乱する。
あまりの音に身体がビクリと反応し、足を止めそちらへと視線を移した。
そこには数人のガラの悪そうな男達、その中心でうずくまる一人の男の子。
なに…あれ…
周りの人は、好奇の目で見るものもいれば…関わりたくないのか距離を置く人もいる。
もちろん誰も声をかける人なんていない。
「グアッ」
男の一人が横たわる男の子を思い切り蹴飛ばしたらしく、短い悲鳴が聞こえてくる。
苦痛な悲鳴、骨が折れるようなギシギシとした音
私は恐怖からか鉛のように固まる足を一歩踏み出すと、自分が出せる精一杯の大声で叫んだ。
「そこの警官の人!こっちです!!こっちで人が倒れてます!!!」



