ゆっくりと目を開いた。



起き上がろうとすれば、頭がズキンっと大きな痛みに襲われて…




なんだか……身体全体が痛いような気がする。




うっすらと開けた瞳の先に映るのは…見た事のない部屋。





カーテンは閉まっており、シングルベッドが二つある。どうやら私は今その一つに寝ていたようで、軽く上体を起こしてみる。




何処だろう…ここ…




しばらく周りをキョロキョロとしていると、右端にあったドアノブがガチャリと小さな音を立ててゆっくりと開いていった。




入って来たのは梓。
梓は起きている私に驚いたのか、少しばかり目を見開くと靴音を立ててこちらのベッドへと近づいてくる。





「起きたのか」



「………ここ…どこ」




「倉庫の仮眠室だ」




倉庫にそんな所があったなんて知らなかったし、気付きもしなかった。



でも言われてみれば、この間佑衣が眠いから昼寝をしてくると言ってどこかへ出ていった気がする。
それがここだったのかも。