しかも他の敵との喧嘩中って……
「琉聖が悪いと思う…」
そう思った事をポソリと呟くと、佑衣は「パァ!」っとまるで花が咲いたように笑顔を私に向け「だよねー!!」と言ってニコニコと笑う。
「佑衣君より琉聖の方が年上なのに、大人気ないと思う」
「僕、莉愛の事大好きになりそう!!」
うぅ、何この子…やっぱり可愛いすぎる
「おい待て莉愛!何で俺は呼び捨てでそいつは君付けなんだよ!!!」
ガタンっと大きな音を立てて立ち上がった琉聖は眉間にシワを寄せて不機嫌そうに私を睨みつける。
呼び捨てに特に意味はないけど、佑衣は年下で可愛いからつい君を付けたくなってしまう。
「悠真も呼び捨てだけど、悠真は怒らない」
明らかに知らん顔をして、面倒くさいのか巻き込まれないようにと顔を背けていた悠真に話をふる。
「え、あ、そうだね。莉愛ちゃんは同じ学年だしね」
そんな悠真の言葉に思わず唖然としてしまったのは、悠真はてっきり二十歳くらいだと思っていたから。
落ち着いていて、優しくて、穏やかで……てっきり年上だとばかり思っていた。
「悠真って同い年だったの?」
「年は一つ上、学年は莉愛ちゃんと一緒の二年だけど」
え?何?どう言う事?
年齢は違うけど学年は一緒って…



