「聖…ビックリした」
「担任から休んでるって聞いて、急いで来たら携帯忘れて連絡取れないし、インターフォン出ないし…部屋で倒れてるのかと思った」
「ごめん、聖……私連絡してなかった」
聖が来るのを予想して待っていたのに、肝心の聖に休む事を伝え忘れていた。
そのせいでこんな心配かけて、しかも聖がこんなに焦ってるなんて…よっぽど心配させてしまったんだ。
「ごめんね…」
「本当、心配しすぎて心臓止まるかと思った」
「雨にあたっちゃって風邪引いたの」
「あぁ、具合悪いのは顔見ればわかる。それにしても何で雨になんて当たったんだよ」
何処か少しムッとしたように聞く聖は、近くに鞄を置いてゆっくりと歩いてくると、私の座っているソファーの前へしゃがみこむ。



